商店会の立地
エトアール通り商店会は、高円寺駅南口からアーケードのPAL商店街を下りてきて、右手(阿佐ヶ谷方面)に曲がったところから始まる80店舗以上の商店が加盟する商店会です。
エトアール通りの右手には、長仙寺の山門に続く参道があり、このエリアにも加盟店が。
長仙寺は一歩入れば都会の喧騒を忘れてしまうほど静かで美しい庭を有しています。
住宅地に隣接し、高円寺の中でもどこか落ち着いた大人っぽい雰囲気がエトアール通り商店会の魅力なのかも知れません。
商店会の名前の由来
西友を右手に、まっすぐ西に伸びるのがエトアール通り。通りの奥に向かって夕日が沈んでいく光景も印象的です。
「エトアール」はフランス語で「星」を意味する素敵な名前ですが、この名前の由来となったのが、かつて現・西友の場所にあった映画館「エトアール劇場」。
「三丁目の夕日」を思わせるようなレトロで賑わいのある風景が広がっていました。
商店会の歴史
昭和28年(1953年)に発足したエトアール通り商店会。
60周年を迎え、今なお個性豊かな商店が立ち並ぶ活気ある通りになっています。
当時から続く老舗は「いろは鮨」・「天米」・「お米の高南」など。
懐かしい・レトロとも称されるこうした昔ながらの商店街のお店が健在な一方、高円寺ならではの古着屋が集まり、若い息吹を与えています。
近年はイタリアンやお洒落な雰囲気のバーなども出店し、グルメに買い物にと歩いて楽しい界隈として注目を集めます。
また、商店会としてもFacebookページやtwitter、公式Webサイトを立ち上げ、イルミネーションの点灯やイベント「エトいち」を開催するなど魅力のPRに務めています。
商店街応援小説「高円寺エトアール物語」刊行
そんな中企画されたのが「高円寺エトアール物語」。2014年10月に第1巻「天狗ガールズ」(著・増山かおり)、同12月に第2巻「キネマボーイズ」(著・半澤則吉)、同2月に第3巻「天狗キネマ」(著・枡野浩一)を刊行。
三名の作家がエトアール通り商店会を舞台にペンを執り、実在の店舗30軒が登場しました。
昭和30年代から現代までの商店会の風景を描く印象的でレトロなイラストは高円寺在住経験もある画家の樋口達也が担当。
読んで楽しく、商店会のイメージが膨らむガイドブックとして多方面から評価される試みとなりました。
この事業を記念し、カメラマン佐藤正純による写真展を開催し、物語の世界観をさらに広げました。映画をモチーフにした写真展で、かつて「エトアール劇場」があった頃のわくわくするような空気が蘇りました。